旅の実感

昨日見た映画、深夜食堂のテーマ。

鈴木常吉さんという方が歌っていらっしゃるそうだ、、
この曲が耳にこびりついて離れない。。

ボロボロだけどあたたかい、
日向の香りのする、毛布のような歌声。

なんなんだ、この郷愁はっ!

この曲を道連れに、、

さっき北海道に着いた。


旅の予感は実感にかわった。

空港から鉄道で1人移動する。

日はとっ〜ぷりと暮れ、灯りのない原野を黒い弾丸のようにエアポートライナーは走る。

時折響く長い汽笛が、なんだか昭和の日本映画の哀愁をさそう。


。。
あれは10年以上前だろうか?

北海道のライジングサンロックフェスティバルに出て、朝焼けの道路をワゴン車で千歳空港に向かった帰り道。

関東地方ではなかなかお目にかかれない、荒野のような針葉樹林帯の一本道。

夜通しやってるロックフェスティバル。

僕らの出番は朝方で、終わったら朝3時。
フリードリンクの出演者の飯場で乾杯して、しこたまビールを飲んで、日が明けたらそのままホテルに行って荷物取って東京へ。

酔っ払ったまま乗り込んだ車の後部座席。

ガタガタ揺れる車の中で。

酔いが覚めていく感じの悪さと、世界が始まっていく朝への申し訳なさが胸の中で交差する。
「あぁ、こんなこと続けていたら、人生はあっという間に終わってしまうだろうな。。」
ロックフェスティバルの狂騒と、興奮のあと、そんな事思っていた。

ふと、今になって頭に浮かんで来た風景。

。。。

よく、、今まで生きてこられたなぁ。
と、思う。
こんな不安定な仕事と自分精神の中、
10数年も。。
生かされたんだよなぁ。

もう少し頑張ろう。と思う。

これから小樽に向かう。

札幌からは電車に人がてんこ盛り。

周りの人々は東京と変わらず、スマホをいじったり、眠りこけたり。。

でも、確かにここは北海道なんだよな。
本州とは海を隔てて。

あぁ、鈴木さんの音楽のお陰で
体の周りを薄い水色のオブラートが包んでいるようだ。

きっとこんな唄を歌える人は、、


一体、どんな人なんだろう?

岸田研二

kishida kenji

0コメント

  • 1000 / 1000